ツマグロヒョウモン Indian Fritillary
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この数十年間にツマグロヒョウモンのように分布域を急拡大させた蝶は他にない
もともとはヒョウモン蝶としては珍しい南方系で、九州・四国の南部にしかいなかったはずである
それでも飛翔力が大変強い蝶で、他のヒョウモン蝶のように年1回の発生でなく何回も発生するため、迷蝶として関西や関東でも発見されることもあった(小学校時代の級友が中学生のころ東京の景信山でツマグロヒョウモンを採集し、記録が学会誌に発表されたことを今でも覚えている)
それがここ10年くらい、東京の街中でいくらでも見られるようになり、ついに我が家の庭でも世代交代を繰り返すまでになった
原因は温暖化と食草になるパンジーなど園芸種スミレの普及といわれるが、自分の感覚としてはどうしても納得できない
リタイア後、奄美大島を訪れ、多数のツマグロヒョウモンの飛翔に出会ったが、青い海や南洋の植物とのマッチングに、今では「都会派」となったツマグロヒョウモンの「原点」を改めて認識した